タンパク質
タンパク質について
とにもかくにもよく聞く言葉ですが、これがカラダの反応の主役?といわれてもなんだかイメージしにくいヒトも多いのではないでしょうか。
体内で合成可能なアミノ酸が(計算上)64種類あります。
そのうち人体で使われるのは20種類です。
この20種類が組み合わさり、非常に多くの種類のタンパク質が体の中で活躍します。
最初はアミノ酸が直線的に連なっただけのものですが、それがキザキザしたり(ベータシート)螺旋状になったりしたもの(アルファヘリックス)ができます(←2次構造)。
今度はそれがくっつきあって花のつぼみのように折りたたまれたものがタンパク質(3次構造と言います)です。
これらがいくつか合体した(4次構造と言います)巨大分子もあります(例:ミオグロビン×4=ヘモグロビン)。
本来化学反応は高温下で進むものが多いのですが、体の中で代謝や消化などの化学反応が体温程度の温度でスムースに進むのは、酵素というタンパク質がその主役になっているからです。
特定のつながりだけを切断したりくっつけたりする酵素もありますし、汎用性のある酵素もあります。
例外もありますがこれらの機能を発揮できるのは、実はその立体構造(3次構造)によるところが大きいのです。
また、酵素は通常補酵素と言われるそれ単独では酵素反応を起こさない、いわば酵素起動キーを必要としています。
一般的にはビタミンですが、体内で作られるものもあり、ここでは書ききれないほどのものがあります。
この結合確率も立体構造が影響すると考えられています。
この起動キーも特に水溶性の場合タンパク質のそばを通過するスピードが速いため、タンパク質の立体構造が不安定だと結合の確率が下がり、結果的に反応効率も下がります。
現代の薬などはこの標的性が高いため、効き漏れが少ないのですが、それが即“状態の改善”につながるかどうかは診断次第と言ったところでしょうか。
話がずれましたが、立体構造の精度や安定性というのもどうやら遺伝情報としてすでに決まっているらしく、体質というのはこういうことを指していると言っても言い過ぎではなさそうです。
ただし水溶性ビタミンなどの場合はある程度多めに取ることによって、単純に結合の確率が上がり、結果として反応する酵素が増えるというのはうなずける話です。
このあたりは「分子栄養学」が詳しいので調べてみてくださいね。
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