ビタミンB
ビタミンBについて
水溶性ビタミンのうち、B複合体と呼ばれる8種類を指します。
神経系や細胞分裂などへの影響があります。
・B1 糖分や脂肪分の代謝、神経系の伝達物質のやりとりに関係のある補酵素です。
欠乏症は脚気が有名です。
またアルコール常飲者に多い脳症にも関係があり、アルコール代謝にも関わっているようです。
鈴木梅太郎博士が世界に先駆けて発見(オリザニンと命名)、脚気との関連を指摘されましたが、当時の医学会(森鴎外など)がこれを一笑に付したとか。
B2 成長に関わっているビタミンで、ビタミン剤を飲んだとき、尿を黄色くさせるビタミンです。
B3 現在はナイアシンと呼ばれ、ニコチン酸のことでもあります。
トリプトファンという必須アミノ酸から腸内で合成されます。
トウモロコシばかりを食べる生活でなければそうそう不足することはありません。
ただしロイシンというアミノ酸が過剰になるとトリプトファンをナイアシンに変換する酵素が作れなくなって結果的に不足状態になります。
このとき神経毒であるキノリン酸がたくさんできて、脳内のおける神経細胞ダメージが発生します。
また水溶性ビタミンには珍しく、過剰症がたくさんあります。
血糖値や尿酸値が高めの人は要注意です。
パントテン酸 糖代謝などに関わります。補酵素A(CoA)がこのビタミンを必要とします。
B6 腸内で合成される補酵素で、たまに抗生物質大量服用などで不足が報告されています。
B12 ほんの微量で事足り、かつ備蓄量が多いビタミンで、すぐには不足が起きません。
ただし不足が続くと悪性貧血などの病気を引き起こす可能性が指摘されています。
葉酸 細胞分裂のとき、核が安定してばらけるのに必要なビタミン。
抗がん剤の中には、これをブロックしてがんの分裂を防ぐ働きをするものがあります。
ビオチン 昔はビタミンHとも呼ばれ、卵黄中に豊富なビタミンです。
ただし生で食べると白身のタンパク質の一つがこの吸収を妨げると言われています。
白身が白濁するくらいに加熱すればOK。
これらは厳密にビタミンと呼んでもよいかどうか疑問なモノのありますが、発見の経緯からそう呼ばれているものもあります。