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熱中症

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体温調節 2011/08/15

この季節になると連日のように報道されるのが「熱中症」という問題です。
私達の体は体内で起きる反応の結果、大量の熱を発生させています。
また、ある程度の温度が維持されていないと反応が起きにくいという側面もあり、体温を上昇させるメカニズムもいくつか用意されています。

同時にある意味それ以上に大切なのが熱を捨てると言うことです。

夏は、特に最近の日本の7,8月はほとんど殺人的とも言える暑さとなってきました。
函館あたりはまださほどでもありませんが、東京をはじめとする首都圏では日中不用意に外出すると当たり前のように体調を崩すそうです。
直射日光もさることながら、不快指数が90近くまで上昇することも珍しくないわけです。
この不快指数というのは湿度と関連がありますが、湿度が上がってくると体表から発汗によって放出される熱が制限されます。
汗が蒸発しないので、気化熱が利用しづらくなるからです。
34度オーバーも危険ですが、27度くらいでも湿度が高いと熱中症のリスクが高くなるそうです。

また水分もさることながら、塩分などのミネラルの急激な流失が不調に拍車をかけることがあります。
ナトリウム、カリウムカルシウムの稿でも書きましたが、これらのバランスが急に崩れると、神経系や筋肉といった作動メカニズムの中心がその機能を失うことも珍しくありません。

またこれは聞いた話ですが、タンパク質などが36度近傍でないと機能しないというは少し偏った話だそうです。
実際には45度以上でも機能するタンパク質も多く、60度オーバーでタンパク質が変質するまでは大丈夫らしいのです。

しかし脂質はそうはいかず、特に中枢神経系を形作る神経細胞は、40度前後でその働きが怪しくなり、長時間続くと軟化し始めるとのこと。
ですから頭を冷やすという処置は、熱中症において大事な処置方法となります。

最近格闘技を見ていると、インターバルに選手の頚の下の方を冷やしている場面を見かけます。
現場での理屈はわからないのですが、私たちから見ると「神経系の反応を保つために熱を取っているのだな」と見えます。

寒さによる弊害も決して甘く見てはいけませんが、急激に不安定になるのは暑さによる問題の方かもしれません。
まだ一ヶ月くらいは油断をしないようにしましょう。

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