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カフェイン

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カフェインについて

カフェインについては都市伝説的なものを含め、様々なことが言われております。
曰く夜寝る前に飲むと眠れなくなる、肝臓に良い、学習障害のものと、他etc.・・・。
しかし案外その正確な作用については知られていないようです。
あまり食べ物の好き嫌いがないけれど、コーヒーについては少々うるさい私も改めて調べなおしてみました。
ちなみに私はモカが好きです(笑)。

・興奮作用
これはアデノシン受容体というものが関係しています。
中枢神経系内において興奮制御システムとして、アデノシンによる作用があります。
アデノシンとはアデニンとリボースからなる構造体で、DNAの重要な構成要素となっています。
また、アデノシン三リン酸に代表されるように、生体内ではエネルギー代謝の主役の一つでもあります。
それとは別に最近の研究では細胞間における伝達役をしていることもわかってきています。
脳の中にこのアデノシンの受容体があり、他の物質は結合しづらくなっていますが、構造的に似ている(プリン塩基が共通など)カフェインは結合が比較的容易になっています。
結果的にアデノシンの結合確率が下がり、興奮作用を押さえづらくなる、というわけです。
またこの結果として、交感神経系の興奮が惹起され、眠気から遠ざかると言うことにもなります。
ただしこれはアデノシン受容体の状態、つまり鍵穴であるタンパク質の立体構造によってはそのどちらと結合しやすいか、そしてその人がアデノシンによる鎮静効果にどの程度依存しているのかによって効果が変わってきます。

・骨格筋への影響
筋肉の収縮にはカルシウムの代謝が関係(Caイオンチャンネル)していますが、この活性を上げる効果があると考えられています。
数年前からドーピング対象薬物としてアスリートへの投与が禁止されています。
これによって一時的に心臓や血管系も刺激され、血圧の上昇がみられると言われています。

・代謝上昇、利尿作用
これについてははっきりとしたデータがないことや、その作用機序がよくわからないことが多く、決着はついていないようです。
ただし、経験的には体が冷えるな、という実感はあります。
マクロビオティックではコーヒーを始めカフェインを含むものを陰性、もしくは極陰性に分類しています。
確かに全般的に興奮作用がみられるので、その反動として消耗方向へ向くからだろうと思われます。
もっとも純粋なカフェインとコーヒーやお茶に含まれているカフェインでは、他の成分との絡みもあり、単純な比較はできないとは思いますが。

疫学的には 高血圧、高脂血症、心不全などのリスクとカフェインの関係はほぼ否定されています。
また、膀胱がんや妊娠時リスク以外の問題などもほぼ影響なしとされているようです。
あくまで疫学的な調査であり、その詳しいメカニズムについては十分に解明されてはいません。

ほぼ毎日2杯ずつコーヒーを飲む身としましては、カフェインが深刻なダメージを与えるものではなさそうなので本当にほっとします。
チョコレートやカカオ、緑茶は我慢できても、コーヒーに関しては”ないと困る”というレベルなので。

いろいろな意味で毎日おいしいコーヒーを飲めるというのは、本当にありがたいことだと思っております。

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