越田治良院へようこそ あなたのココロとカラダをリセット

ダイエット

FrontPage
戻る

ダイエット

これが完全にコントロール可能ならば、今の日本ではお金持ちになれるのでしょうが、なかなかそうはいきません。
それくらい先進国の間では深刻な問題になっているのですが、(楽して達成できる)方法論というのはまだ見つかっていないようです。

たいていの場合は内臓、皮下を合わせた蓄積脂肪の減少を目標とする行為を指します。
痩身こそが正しいあるいは美しい、という価値観についてここでは言及しません。
というか私には言及できません(笑)。
まあそれは置いておいて、ここでは何故ダイエットが難しいかを生理的な視点から考えてみたいと思います。

5億年以上前、生き物と呼べるものが誕生してから、基本的に生存してその複製を残すことが至上命題である時代が、ほんの最近まで続いていました。
そしてたいていの場合「いつ食べ物が口に入るかわからない」という状況のほうが圧倒的に多いと考えられていました。
それ故にできるだけ効率よくエネルギーを蓄えておくシステムが、試行錯誤の末遺伝情報の中でもとても大切な地位を占めるに至りました。
しかし、好気性反応という効率の良いエネルギー産生システムを手に入れた生物は、エネルギーをどんどん消費して活動範囲を広げ、同時に頻繁な捕食を必要とするようになったのです。

その過程で糖やタンパク質よりも体積あたり多くのカロリー貯蔵が可能な形が生まれ、それが皮下や内臓の脂肪となったいきました。
これができたとたん、寒さや飢餓に俄然強くなり、人間のように神経系という高度かつ脆弱な大食い臓器をもつ生物もその長所を遺憾なく発揮できる基礎ができたのです。
ですが生き物がこの方式を取り入れてしばらくはまだ「おなかがすいた」状態の方が当たり前でした。
なので、食べたものを無駄にしてはならないと余分な部分はできるだけ脂肪酸とグリセリンの混合物に変換するメカニズムが活発でした。
特に皮下脂肪は長期貯蔵に向いていたので、その効率の良さゆえにでっぷりと太ることが人生の中間目標になっている時代もあったとか。
この説の真偽はまたこの次検証するとして、生き物にとって捕食が難しい時代を過ごした遺伝子ほど、脂肪の貯蔵に励むようにできていると推測されるのです。

食べた脂肪酸がそのまま吸収された場合は、血液の中で脂質を移動させられるリポタンパク質の形で、様々な代謝を受けることになります。
ですが、これも使い切れない場合は肝臓に戻ってきてLPL(リポプロテインリパーゼ)によって脂肪酸とグリセロールにされて、細胞内に取り込まれます。
これは中性脂肪(トリアシルグリセロール)で、いわゆる「余分なお肉」として皮下や内臓に蓄積します。
また、糖類もクエン酸回路を経てエネルギー合成を行いますが、余分に摂取された糖類が作るクエン酸は、発電所であるミトコンドリアを飛び出して細胞質でマロニルCoAを作ります。
このマロニルCoAこそが脂肪酸の合成のとっかかりで、これができると脂肪酸の合成は最後まで行われてしまいます。
その際、炭素をくっつけるプロセスを繰り返して脂肪酸はできあがります。

こうやって不要不急のエネルギーは、即座に貯金されるのですが、多すぎる貯金が問題を起こすことは以前メタボリックシンドロームの項でも書きました。
ほどほどにコントロール、が難しいのはオープンシステム特有の問題ですが、それにしてもブレーキがききづらいと感じています。

そのダイエットがうまくいかない一つの原因として、「食べていないのにやせない」や「運動しても体重が落ちない」からいやになる、というパターンがあります(経験談)。
これは食べ過ぎや運動不足が続くと、自然と脂肪変換のメカニズムが強化され、その結果少量の食餌でも効率よく代謝されるからですが、そのメカニズムをまた脂肪消費型に戻すには結構な時間がかかります。
これはこれらのメカニズムを支える代謝系の反応が、実に複雑かつ巧妙に支持されているからに他なりません。
それくらい私達の体にはそのような「飢餓状態を生き延びるためのバックアップ」が染みついているのです。
これは血糖値を上げるメカニズムがいくつもあるのに対して、下げるホルモンはインスリンただ一つ、ということからも容易に理解ができます。
つまりいつでも戦闘態勢に入ることができるよう、蓄えそして容易に放出できるようになっているというわけです。

あまたのダイエット方が世に出ておりますが、すべての人を満足させるものはありません。
そこで太りやすい私の個人的意見としてですが、以下のことを挙げておきます。

ストレスをためない
つい食べてしまいます。

・やはり運動を良くする。
摂取カロリーを消費が少し上回るように心がける。そして血糖値が安定するようにゆっくりした運動を習慣づける。

あまり参考にならないかもしれませんが、ながーい間体重コントロールに苦労した身として、現時点での最も有効な方法はそうなります。
あともうひとつありました。

・潔くあきらめる(笑)

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれとも申します(とほほ)。

どなたか効果的な方法をご存じの方、ご連絡をお願いいたします。

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL.

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional