越田治良院へようこそ あなたのココロとカラダをリセット

長拇指伸筋

FrontPage
戻る

長拇指伸筋

腰痛や足のしびれなどで整形外科に行った方は経験があるかもしれませんが、「はい、足の指をそらして抵抗してみてください」といって指を足底側に引っ張られる検査をされることがあります。
これは長拇指伸筋という筋肉のテストで、この筋力が不十分だと支配神経である第五腰神経もしくは第一仙骨神経に何らかの負荷がかかっていると判定されます。
原因は様々ですが、腰部椎間板ヘルニアの補助診断にもなります。

この筋肉は腓骨という膝下外側にある骨の内側から始まり、親指の骨についています。
坐骨神経叢から分枝した総腓骨神経によって制御されています。

この筋の作動不全が直接原因と思われる、足の引きずりなどを訴えてくる人が意外と多いので少し書いてみたいと思います。

中枢神経系の重大な問題、あるいは頚髄圧迫などによる痙性麻痺がらみの問題以外で、臨床上最もよく見るのはやはりヘルニアを含む坐骨神経への負荷が最も問題になります。
ヘルニアの場合はこのほかにLasegue TestやStraight Leg Raising、あるいはSensory Changeなどを併せてみます。
画像診断などによってヘルニアが確定すると、当然程度に応じた治療が必要になります。
しかしそこまで椎間板に問題が出ておらず、しかし長拇指伸筋を含む坐骨神経支配下の筋肉に影響が出ている場合、いくつかの可能性を考慮する必要があります。

・ヘルニア以外の坐骨神経への負荷
神経炎などの痛みが激しい場合は一目瞭然ですが、膝裏あたりに筋の強い緊張があったり、血管腫を含む血行障害でも問題を生じる可能性はあります。

・血行障害
上記にもあるように大動脈から分岐した動脈群、あるいは上行する静脈に問題が起きるとシチュエーションによっては激しく痛んだり、限定的な麻痺が起きるケースもあるようです。

・腰椎アライメントの問題
意外と知られていない原因の一つです。
体重支持面、この場合仙腸関節の安定性が低下してくると、仙骨の上にある腰椎5番のアライメントに微妙な変化が出てきます。
もちろん仙骨の偏倚が腰椎に影響を与えるとは限りませんが、機械的に以下のような状況を引き起こしやすくなります。
まず安定性の低下した仙腸関節に挟まれている仙骨が前方へ移動しようとします。
これはその関節形状の関係から、特に上部ほどそうなりやすくなります。
これに呼応するように腰椎5番は後ろが頷くようなベクトルに椎体を傾けようとします。
4番より上では5番ほど影響を受けませんが、いずれにしても動きを制限して安定しようとします。
このとき脊柱管内で硬膜は少し猫背(?)気味に弛緩しています。
これが硬膜袖を引っ張って、そして長期にわたると坐骨神経反射に問題が出てきます。

治良としてはごく一般的な調整がメインになりますが、散歩やジョギングと行った軽い有酸素運動を併用するとより効果的な場合は多いようです。

最近よく躓くが、脳を含めて調べてみてもはっきりとした答えが返ってこず、リハビリテーションもうまくいかない。
そんなときは骨盤周辺の問題を疑ってみるべきかもしれません。

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL.

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional