神経系について4
神経系について4
このように常時大量の情報をやりとりしている神経系ですが、意識に上るのはそのうちの比較的緊急性を有するものだけであると言われ、生じた感覚の1%前後だと考えられています。
それ以外はセンサーや中枢といった部分だけが処理をしていても、私たちがその存在を知ることなく終わるモノのようです。
これだけの情報を処理していて、しかも一生休まない。
そのタフさの秘密は
・情報伝達に特化している
・大きすぎる負荷は自動的にカットダウン
・神経細胞は損傷すると復元不可、ただし神経繊維のほうは復元する
ということが大きいと言われています。
また神経細胞の塊である脳は、グリア細胞という“予備”細胞を大量に抱えています。
このグリア細胞は単に構造を支える梁のようなものだと考えられていましたが、最近の研究では脳の免疫システムを独自で構築する重要な細胞であると考えられるようになってきました。
では実際にどのような経路をたどって感覚が生じるのかをみてみましょう。
ここでは指先に生じた痛覚を例に挙げて説明してみます。
皮膚に触れた刺激はその種類によって特定のセンサーを刺激します。
触られている、強く押されている、痛みを伴うような刺激、温感、冷感・・・といった具合です。