痛みについて3
痛みについて3
わたしのところではどちらかというと非炎症性の、それも原因がはっきりしない痛みに悩んでいる人が多いようです。
痛みについて2でも書きましたが、脳という感覚発生臓器は高度な制御を行う反面、その動作環境がシビアで変動に対する許容幅が狭いという特徴があります。
脳と脊髄はその周辺を三層構造の膜組織に覆われ、その中に脳脊髄液という液体を満たしています。
オステオパシーの立場に立てば、この硬膜の機械的牽引あるいは弛緩が脳脊髄液の圧力変動に対する柔軟な対応をスポイルすると言うことになります。
そしてこの対応性の低下は神経系に機能低下を起こさせるに十分なモノとなる、と考えられています。
上記説明の医学的、生化学的な正誤についてはいったん脇へ置いておきます。
痛みを中枢神経系の機能不十分の結果であるとし、その機械的背景が硬膜の可動制限であるとみるとき、ある一つの傾向が浮かび上がってきます。