プラセボ効果について 2へ
プラセボ効果と呼ばれる反応は、やはり“偽”効果なのか?
人間の体はハードとソフトが複雑に連携し合いながら、一つのシステムとして動いています。
そしてその中でいくつの現象は、その原因が特定されてきました。
そういったいくつかの例外を除くと、私たちのカラダに起きることの原因と結果の関係は、ほぼ「よくわからない」状態であると言ってもよいでしょう。
何しろシステムを構成する要素がおおすぎ、絡み合いはそれ以上に複雑すぎるのですから。
一般に私たちのようなセラピーにおいて、その効果結果をいわゆる科学的に分析してみると、「プラセボ効果以上のものとは考えられない」という結果に落ち着くことが多いようです。
現状において他の科学的文脈からするとそれは正しい、と私も思います。
では、その結果、つまりプラセボ効果というのはいわゆる「気のせい」だけが引き起こす標的性のない、治癒には何ら関係のない現象なのでしょうか。
答え:「予想はつくがはっきりとはわからない」です。
人体というシステムの作動が「モノ」でなされている以上、それ抜きには反応や現象を語るのは難しいかも知れません。
しかし治良による治癒と思われる現象もまた誇張無しの現実であるので、そこには未解明の何かがある、と考えるのが論理的に妥当であると私は考えます。
詳しいメカニズムに関しては、論理の飛躍無しに書くのは難しく、かけたとしても現時点では手前勝手な解釈に終わってしまいそうです。
しかし制御系への影響と思われる反応も含め、一概に「科学的根拠無し、しかるに効果無し」と片付けるのは、経営者としてではなく、いちセラピストとしてもったいないと感じています。
科学的ではなく医学的でもない。
少なくともその範囲でクライアントの状況を語ることが難しい。
しかし厳然と効果的であると断言できる。
この論理的矛盾が、プラセボ効果という言葉を考える上での重要なポイントであろうと私は考えています。