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Case-4

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よくあるがわかりづらい“腰痛”について

今回は個別のケースをお話するものではなく、腰痛の中でもわかりづらいが、パターンとしては珍しくない、そんなややこしい原因についてのお話です。

腰痛の原因は千差万別ですが、その中でいわゆる心身症あるいは心理的負荷から消耗へ移行した結果の腰痛というものがあります。

心身症というのは、心の動きが生理に反映した結果で、実際に炎症や可動制限による生理的な痛みが存在するものを指します。
ですから”気のせい”でもなければもちろん詐病でもありません。
何が原因か意識はできないけれど、れっきとした「異常」が存在するものなのです。

心理的負荷から消耗へと移行したパターンというのは、どちらかというと原因がはっきりしているけれども、それを解決できないままがんばりすぎた結果です。
制御系が問題と向き合うことを拒否するために起きるとも言えます。

今回は後者、つまり消耗に伴う腰痛の一例を書いてみます。

神経系が多大なエネルギーを使いながらその成果を十分に享受できないとき、報酬系と呼ばれるエリアに負荷がかかります(わたしにはそのように思える、という意味ですが)。
これが継続すると徐々に体はその問題に対しての処理をいやがるようになります。
頭はがんばるのですが体がいやがるので、最初は「やりたくないけど仕方ない」から始まり、最後はそれを意識しただけで嘔吐するなどの拒否反応が現れます。

こういうときの体の印象というのはあちこちががちがちで動かず、特に頭蓋が持つゆっくりとしたうねりがほとんど感知できなくなっています。
で、なぜか腰仙移行部(腰と骨盤の境目あたり)左にも可動制限が出るケースが非常に多いのです。
ここで影響を受ける筋肉はたくさんありますが、梨状筋という股関節を外旋させる筋肉がもっともダメージを食らいやすくなります。
股関節が十分に機能しないとき、腰の安定性が損なわれます。
つまり腰痛に一因として股関節周辺の問題というのはよくあることなのです。

経験的なのですが、梨状筋の筋力が十分もしくは右のみの影響の場合はあまり心配いらないケースが多いようです。
しかし左に影響が出始め、しかも明らかに過緊張>>筋腹萎縮となるケースでは、事態は急を要するかも知れません。
坐骨神経痛の原因のひとつにこの梨状筋の萎縮があることは以前にも書きましたが、これが出始めるようになる頃にはもう何が何だかわからなくなっていることがほとんどです。
腰痛の原因と思われるファクターを取り除いても再発する腰痛の場合、心理面のプレッシャーを取り除いても解決しきれないことが多々あります。
それは消耗からくる影響が取り切れていないからではないかと考えます。
実際、(手順が逆のように見えますが)梨状筋の緊張を正常に持って行く課程で、体の各部署が一気に動き出し、全身の効率が安定するケースは珍しいものではありません。

カラダとココロ。
どちらか一方だけではなかなか理想に近づけないことが多いなあ、と実感しています。

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