脾臓について
脾臓について
ヒトのカラダのことを生業としている人間以外には、知名度の低さではNo1の臓器ではないかとわたしなんかは想像します。
へその横を左にたどっていくとすぐ上に肋骨の下端がありますが、そこからちょっと背中側、胃の後ろくらいにあるのが脾臓という臓器です。
東洋医学では「胃・脾」といって、膵臓とセットになって消化器システムの一部としてみられています。
機能としては
・免疫システムの一部
・胎児、新生児期の造血
・赤血球などを壊し、時には鉄の貯蔵を行う
などです。
マラリアなどではこの脾臓が活躍しますが、溶血性貧血などですでにこれを取ってしまった人は重症化しやすいとも言われています。
リンパシステムの重要な部分であるとも考えられており、脾臓の機能が下がると内耳リンパの圧力に安定性を欠くこともあり、平衡感覚や聴覚にまで影響が出ることもあります。
また、体温調節に関与していると思われ、脾臓に問題を検出した人は低体温がセットになっている人が多いようです。
自律神経系との関連では副交感神経優位で、交感神経系に賦活させようとしても反応が鈍いのも特徴的です。
元気を出させようにもその燃料が少ないタイプなので、少し時間と手間がかかりますが、根気よく続けてゆくと余計な揺り戻しが少なく穏やかに回復してゆきます。