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消耗

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消耗

大変よく聞く言葉ですが、私たちにとってはとても危険な意味をはらんでいます。

消耗:
1 使って減らすこと。また、使って減ること。「電力を―する」
2 体力や気力を使い果たすこと。「神経を―する作業」

とあります。

通常私達の体は使ったぶんだけチャージするあるいはされるようになっていて、一方的に使われ減ってゆくことはありません。
能動的に補填するというのは、例えば食事を摂ったりストレスから心身を遠ざけるといったことになります。
また「チャージされる」というのは、睡眠などで制御系の反応がリセットされるような場合を指します。
二つは意味の重複するところもありますが、蓄えを使いすぎても、そして蓄えを増やしすぎても問題になりやすいのです。

充電式電池と同じでいっぱい使っていっぱい充電をする、と言うやり方はちょっとリスクの高いものとなります。

まず蓄えを使うにあたり、交感神経系が興奮し、エネルギーを消費しながら反応を促進します。
このとき、ある一定のライン(これは人によって違います)までは割とスムースに行われます。
普段どのような負荷をかけているかにもよりますが、心拍数が一つの目安となります。
これが普段引き上げているレベルよりも5%程度であれば、一晩眠れば落ちた脂肪などは別として制御系の反応は十分回復しうるものであると私は考えます。

私を例に挙げると運動を始めるとまず血糖を使い切り、その次に内臓脂肪を使いはじめますが、このあたりまでは大抵一晩くらいで回復します。
しかしそこから先、つまり皮下脂肪を使うような常態になってくると、なれないうちは毎日続けるのは少しつらいものとなります。

代謝系は(たぶん)それほどダメージを残していないはずですが、交感神経系は皮下脂肪が消費されるレベルの負荷をかけるとなかなか沈静化してくれません。
日中なら夕方にかけてかえって都合が良いとも言えますが、ねる前にこれをすると睡眠の妨げになります。
結果、興奮を解除できないまま翌日の「交感神経時間」に突入することとなり、これはさらなる継続的なエネルギー消費を意味することとなります。

エネルギーというのもはいきなり熱量に変換されるものではなく、途中でたくさんの形を変えつつ体に適合したように作り替えられるわけですが、これを代謝と言い、このときに出てくるものを代謝物といいます。
この代謝物は場合によっては体にとどまることを許されないため、ものによってはどんどん体外に捨てられます。

蓄えを“使い続ける”ことに加え、代謝物の処理も継続的になってくると、体の負担は徐々に増してゆきます。
制御系は常にアクセルオンを指示し、これを引き戻すために副交感神経系も疲労(鈍化)が蓄積してゆきます。

このような状態は「あるライン」を超えてからだがはたき続けることを強要しますが、そこから戻るきっかけをつかみづらくもなり、睡眠(普通は本当に眠くなるとねてしまいますが、興奮状態ではそれもかないません)や摂食にも影響を及ぼし始めます。

現代日本における栄養状況を考えるに、消費したエネルギーよりもアクセルオンが続くことの方が問題で、昼夜逆転も簡単な環境にあるとちょっとやそっとではメリハリのあるリズムには戻れなくなります。
緊急性を伴う極端な「消耗」は別として、私たち治良屋が危惧する「消耗」というのは、わかりづらくしかし安穏としてみていてはいけない状態なのです。

何もかもが面倒くさい、やる気が起きないなどの時、まずはご自分が「消耗」しているかどうかを確認しましょう。

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