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心臓について

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心臓について

カラダの中心にたとえられたり、一番大事な臓器と考えられています。
一番大事な臓器、という表現は半分当たっていますが完全ではありません。
無ければ生きていくことが即不可能になりますが、そういう意味では脳を含む神経系も負けてはいません。
体の中心、という表現はかなり微妙です。
胸骨の一番下、横隔膜周辺を中心とするなら、そこから少し上、やや左にオフセットした位置にあるからです。

本体は横隔膜に固定された心のうという、空気の抜けたゴムボールをへこましたような二重構造の膜の中に治められています。
心臓の筋肉はかなり特殊な組織で、横紋筋という骨格筋の仲間でありながら、意志による直接的な制御ができません。
骨格筋と違って疲労がおきにくく、長い間一定の範囲でリズムを取りながら働くことができます。
これはその細胞内部のミトコンドリアに秘密があると言われているみたいですが、はっきりしたことはわかっていないとのこと。
ミトコンドリア上ではATPが作られますが、これを作るために必要なコエンザイムQが心筋には非常に多く存在します。
このあたりに心筋の特殊性を支える秘密があるのかも知れません。

また、内部に自律性の刺激伝達システムがあり、これによってからだから切り離されてもしばらくは勝手に収縮、弛緩を繰り返すことができます。

心臓は4つの部屋があります。
体から不要物を抱えた血液は大静脈を通って右側の心房に入ります。
その下の右心室へ送られた血液はそこにつながっている肺動脈へ血液を流します。
肺動脈から肺を廻る間に酸素分圧の関係からガス交換が行われ、二酸化炭素を放出して酸素を赤血球のヘモグロビンにくっつけます。
酸素を取り込んだ血液は肺静脈から左心室、さらに左心房に送られます。ここから大動脈に接続して全身に送り出されます。

このとき心臓を取り巻く冠状動脈が分岐していて、後ろ一本、前二本の栄養血管にも血液を流します。
ここが問題を起こすと心臓の酸欠による狭心症が起き、頻回になると心筋が元に戻らなくなる心筋梗塞が起きます。

梗塞が起きると心筋上で起きるエネルギーの産生がストップします。
完全に壊れてしまえば問題が少ないのですが、中途半端な状態では心筋上で働く酵素、特に鉄をくるんでいたものが悪さをします。
この酵素は血液がこなくなると壊れるのですが、電子伝達系という経路だけが壊された状態だと、鉄をむき出しにした状態でその辺をうろうろし始めます。
これが再開された血流に触れると活性酸素を大量に発生させます。
活性酸素による酸化現象は、細胞膜の脂肪酸を次から次へと破壊しはじめますが、これを過酸化状態と呼びます。
最近は血中の一酸化窒素(注1)がこの現象に関連しているという説も出てきています。

治良に関連して考えると

・横隔膜の緊張あるいは極端な位置異常が、心のうのねじれを介して心臓に影響を与える可能性。
・胸部エリア、胸郭の可動性低下が長期にわたった場合、これと関連している呼吸器への影響とそこから発生する肺動/静脈の問題が心臓へ与える影響。
自律神経系の問題と筋の緊張のリンクから、血圧がらみの負荷が心臓本体に与える影響。

などを考慮しながら治良をすすめる必要があります。

また、下肢特にふくらはぎの緊張具合は、心臓への血液環流に重大な影響を及ぼします。
日頃から十分なチェックが必要かも知れません。

注1:一酸化窒素(NO)は血管の内皮細胞から生み出され、血管の筋肉を弛緩させる働きがあると言われています。
ニトログリセリンの主成分で、狭心症発作時、血管を開いて症状を和らげる働きがあります。

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