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ムチ打ち

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ムチ打ち 

いわゆるムチウチと呼ばれる問題は、一般には頚椎捻挫という状態を指しています。
重い頭部を抱えた頚椎が、予想外の外力あるいは加速度に対して十分に対応できないことからおきる問題であると考えられています。

重たい、つまり質量の大きな頭部は、その外力のパターンによってリアクションが違ってきます。
自動車などに乗っていて追突されるようなとき、柔らかい首の上に乗っている頭は頚椎よりもワンテンポ遅れて頚椎の後についてゆきます。
特に頭部との境目を形成している第一頚椎第二頚椎は慣性によって頭部が振り回され起きる衝撃を直接受けるハメになります。
頚椎そのものや頸髄といった神経に損傷がなければ、牽引やマッサージなどが施され、一ヶ月ほどでよくなるケースが半数以上です。

しかし2割程度のケースで半年以上かかることがあり、その原因については諸説囁かれております。
曰く保険目当ての言いがかりであるとか(実際は殆どありません)。
あとは心理的な問題が引き起こす症状であるとも言われております。
保険がそれをカバーするかしないかは私にはよくわかりませんが、中にはきつい物言いで被害者を追い込む担当者もいるので要注意と言えます。

治良屋としての立場から見ると少し違う側面が見えてきます。
衝撃や加速度によって頭部が一瞬置いて行かれ、そののち可動域以上に大きくふられることによっておきた損傷は、非常に微細なしかし重大な問題を身体に残します。

交感神経性異栄養症について以前少し書きました。
外傷などによって血行が阻害され、そののち慢性的な酸欠状態から来る疼痛が持続する状態を指します。

上に書いたように、上部頚椎においては頭部の慣性による衝撃は無視出来るレベルではなく、かつ硬膜の付着部であるところの第二頚椎周辺の負荷は、頭蓋内における圧力を不安定にします。
気圧が下がると交通事故の古傷が痛むことが多いのですが、これは酸素分圧の低下が引き起こす程度の酸欠状態に血行不良部分が反応してしまっているからだろうと推測します。

きちんと修復されているなら問題はありませんが、血行不良>>酸欠による交感神経の制御不良があると「寝こむほどではないがいつも調子がよくない」状態が持続しやすくなります。

またあまり知識なく頚椎を回旋するなどして「ゴキッ」と鳴らす人がいます。
一回くらいなら事実上どうということはありませんが、頻繁にこれを繰り返すと骨の末端が厚ぼったくなったり、周辺の靭帯が太くなり、結果的に関節を不安定にしてしまうことになります。
これもある種のムチ打ち状態で慢性的な酸欠状態を作り出しますので注意が必要です。

頭そして中枢神経系と直接接しているエリアなのでその扱いに細心の注意が必要なのは言うまでもありませんが、外傷に関しては単純な考えで放置しておくと後で痛い目を見やすい部位でもあります。

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