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程度によるのでしょうが、本人の状態に合わせた負荷をかけることには基本的に賛成をします。
では運動をするというのはどのような反応を体にもたらすのでしょうか。

私事になりますが高校時代に(とても優秀とは言えませんでしたが)柔道をやっておりました。
練習はそれなりにしておりましたので、成績こそお笑いでしたが運動に対する耐性だけはついたように思います。
しかし高校卒業後ほぼ20年間、ほとんど運動らしき運動をせずに過ごしておりました。
40歳を過ぎたあたりからなんだか違和感、どこがどうというわけではない、が強くなり「もしかしたら運動不足なのか?」、漠然とそう考えるようになりました。

以前にも書きましたが、40歳というのは酵素反応が著しく落ちる、つまり代謝システムの効率という点で“曲がり角”と言える時期なのです。
今にして思うとあのとき感じていた違和感は長期にわたるメンテナンス不足や、不摂生とも呼べる生活習慣、そして若い頃運動したことによる基礎代謝上昇を無視した運動不足が背景にあったものと考えられます。

さてこの稿では「基礎代謝上昇」と言うことについて考えて見ます。

運動をすることによって大量の、通常時よりも多いという意味ですが、酸素が取り込まれ消費されます。
アデノシン三リン酸を生み出すプロセスにクエン酸回路電子伝達系と言うものがあったのを覚えておられますでしょうか。
特に電子伝達系は酸素を大量に消費して(好気性反応と言います)大量のエネルギーを生み出します。
これは細胞内の発電所と呼ばれるミトコンドリア上で行われます。
このプロセスの途中でCoQ10補酵素Q)によって行われる電子のやりとりがあります。
CoQ10はコレステロール合成時中間くらいのところでメバロン酸から作られます。
また心臓に特に多く、心筋の持続力、その秘密の一つとも考えられています。
ちなみにコレステロールの値を抑制するスタチン剤と呼ばれる薬は、このメバロン酸の合成を阻害しますので、飲めば当然CoQ10の合成能力も落ちます。

CoQ10脂溶性ビタミン(あるいは酵素)に分類され、細胞膜の脂質部分に安定して存在しています。
この合成経路はいったんできると、体中の反応はえてしてそうですが、そう簡単に後戻りはしないようになっています。
これは同時に酸素を大量に消費する傾向が続くと言うことにもなります。
酸素はその数%が自動的に活性酸素に変換されますが、酸素の消費量が多い体にはこれが自動的相対的に多く産生される結果となります。
活性酸素は反応性が極めて高いラディカルを次々と生み出しますから、ラディカルを中和あるいは除去する酵素群の活性が低い状態でたくさん生み出されると非常にやっかいな問題を生じやすくなります。
特に血管系に関しては、疫学的あるいは化学的な立証はともかく、損傷するリスクが高くなると断言しても言い過ぎではないと考えます。

スポーツマンは意外と寿命が短いと言われていますが、現役引退後も同じような食事を続けることなどと併せて、システム全体には相当な負荷をかけやすいのだろうと思われます。
もちろん10代と40代で同じ負荷をかけるのは好ましいものではありませんが、年齢なりの運動を継続することは、体のソフトランディングのためには必須なのではないかと、最近考えている次第です。

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